お祝い用クラシック曲

日本人に限らず、どこの国の人たちも冠婚葬祭では音楽が使われる機会が多くあります。今回は「葬」の部分は置いといて、お祝いの席に合うクラシック音楽を選んでみる事にしました。入学式、成人式、結婚式などなど、おめでたい場は多くあります。

喜ばしい式典に合うクラシック音楽で多いのがバロック音楽です。とにかく、バロック音楽を流しておけば、なんとなく雰囲気が厳かになるイメージがあります。しかし、そこは大まかにバロック音楽と一括りにせず、1曲1曲、これを使えば間違いなしという曲目を挙げていきます。

結婚式限定にしようかと思いましたが、結婚式にも使えるし、他のお祝い事にも使えるクラシック音楽を選びました。多くのお祝いの席に使える名曲たちの10選を楽しんでください。みなさん、どこかで聴いた事のある曲ばかりだと思います。

楽曲選択の基準

  1. お祝いの場に相応しい華があって美しい音楽
  2. 厳かな感じに包まれる音楽
  3. 会話の邪魔をしない音楽
  4. 大げさではなくさりげない音楽
美しくても騒々しいのはダメなのですね!!
 この4つの項目を満たすような音楽が理想的なのじゃ!!

クライスラー『愛の喜び』

世界的なヴァイオリニストのクライスラーが作曲した楽曲です。『愛の喜び』はお祝いの席にはどんな場面でも対応できます。結婚式の迎賓の曲として、または、新郎新婦登場の際にもOK。とても優しく会場を包み込んでくれる楽曲だと思います。

曲のタイトル『愛の喜び』の通り、喜びに満ち溢れている楽曲ですので、どのような慶事にも使えます。厳かな気分はそう感じられませんが、嬉しさを存分に表現している楽曲です。原曲はヴァイオリン・ソロですが、オーケストラ編曲版が使われる事が多くあります。

エルガー『愛の挨拶』

『愛の挨拶』は素敵なメロディに溢れています。エルガーが婚約者のために作曲した音楽。だからこそ、とっても愛情のこもったお祝いの席にピッタリの曲なのです。この楽曲も結婚式の迎賓などの時に良く流されているかと思います。迎賓だけではなく様々な場面でも使う事が出来ます。

原曲はピアノの独奏曲です。そのまま使われる事もありますし、オーケストラ編曲版が使われる事も多くあります。タイトルからして、結婚式には定番のようなところがありますが、おめでたい席には全て合います。

バッハ『ブランデンブルク協奏曲第5番』

バッハの中でも、とても格式があって厳かな楽曲です。結婚式でも良く使われています。お祝いの席だけではなく、冠婚葬祭の全てで使える見事な楽曲です。式典関係なら全てに合う音楽となっています。バッハの良さが出た素晴らしい楽曲です。

冠婚葬祭全てで使用できる音楽を作曲しているのは、バッハぐらいなものです。如何にバッハが信心深く、神のために音楽を作ってきたかが窺える作品の一つです。バッハ作品の中でも際立った作品であり、素晴らしい音楽です。

モーツァルト『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』

お祝いの席にはバロック音楽だけでなく、モーツァルトも良く使われる事が多い作曲家です。特にこの楽曲は知名度が高いので、使用される頻度も高くなっています。厳かな感じであり、格式の高い音楽ですから、どの慶事でも使われます。

この曲はセレナードですから、女性を称えるために作られた音楽です。女性に好感を持てるように作られていますので、慶事の席にも合うのです。しかも、モーツァルトですから、極上の一品です。昔から舞踏会などに演奏されてきた楽曲ですので、お祝い事にもマッチするのです。

ショパン『華麗なる大円舞曲』

ショパンの楽曲もお祝いの席には似合います。この楽曲はとても華やかで美しいピアノ曲です。厳かな気分も感じられる素晴らしい名曲ですので、結婚式にはピッタリの楽曲です。ピアノが弾ける人は新郎新婦のために弾いてあげるのも喜ばれる事でしょう。

結婚式だけではなく、様々な式典に使われてもいます。ショパンらしく華やかな曲想で人気のあるピアノ曲です。この楽曲の場合は編曲版ではなく、原曲そのものが流されている事が多いと思います。編曲するとイメージが変化する場合がありますから、これが最善と思います。

ヘンデル歌劇『セルセ』~『オンブラ・マイ・フ』

『オンブラ・マイ・フ』は良くコマーシャルにも使われています。昔のキャスリーン・バトルの歌声は話題になりました(歳がばれる?)。自然の素晴らしさを表現していて、お祝いの席に相応しい楽曲です。表彰式にもこの楽曲が良く使われています。

この楽曲を聴くと、とても広大な大地を高いところから見渡しているようなイメージが湧き上がります。とにかく壮大な音楽になっています。このイメージがあるからこそ、お祝いの席でも使われるのでしょう。原曲はオペラなので歌詞が付きますが、音楽だけ流すのがほとんどです。

ボッケリーニ『弦楽五重奏曲』~『メヌエット』

ボッケリーニは、モーツァルトの時代の作曲家です。結婚式の迎賓やキャンドルサービスなど、どの場面でも使える名曲です。ちょっと、ユーモラスな感じの軽いノリの楽曲でありながら、雰囲気はクラシック音楽から逸脱していません。

穏やかで温かい音楽です。田舎でお日様を浴びているような素敵な感じが蘇る名曲です。高級ホテルのBGMに似合いそうな音楽と言えば分かって貰えるでしょうか。式典の華やかさを増してくれる役割を持った音楽です。お祝いの席に相応しい音楽と言えます。

バッハ教会カンタータ『心と口と行いと生活で』~『主よ、人の望みの喜びを』

結婚式で使われる人気第2位の音楽だそうです。まるで神様が舞い降りたような雰囲気を醸し出してくれる名曲。全ての人を幸せに包み込んでくれる音楽です。指輪交換の場面や、迎賓の場面など、様々な場面で使えそうです。

教会に入ったときの厳かさを感じさせてくれます。この楽曲を聴くたび、神様は本当にいらっしゃるのだと思ってしまいます。華やかで、厳かで、背筋がすっと伸びるような音楽。バッハは本当に天才です。この音楽が式典に合わないはずがありません。

バッハ『管弦楽組曲第3番』~『G線上のアリア』

この楽曲は知らない人がいないほど有名です。神がバッハを通じて遣わせたような音楽。この楽曲を聴いて心に響かない人物はいないと思います。冠婚葬祭どれにも使える名曲中の名曲です。結婚式場での人気は第3位だそうです。冠婚葬祭の葬でも使えるのがバッハの凄さです。

厳粛な式典をより引き立ててくれるとても厳かで感動的な楽曲となっています。人の喜び、感動、悲哀など全てが入っている楽曲であって、こういう楽曲はバッハにしか表現できないものです。厳粛なムード漂う結婚式の重要な場面で使われるとより効果を発揮するのです。

パッヘルベル『3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ』~『カノン』

結婚式場での人気第1位の楽曲です。結婚式のあらゆる場面で使える有名な楽曲です。気持ちを揺さぶり、また高揚させてくれる音楽。お涙頂戴の場面にピッタリ合います。結婚式以外の慶事にも使えます。

この楽曲もより親しまれているものです。気品を漂わせ、人間が触れてはいけないような空間を作ってくれます。それが、上手くお祝いの席と合っている理由です。ゆえに結婚式で使用される楽曲第1位に支持されている所以でしょう。感動で心が打ち震える楽曲はそう多くはありません。

お祝い事には喜びだけでなく、厳かさも必要なんですね!!
 特にバッハの楽曲にはそれが備わっておる!!

番外編その1 結婚式限定

メンデルスゾーン『結婚行進曲』。結婚式と言えばこの楽曲を挙げなければいけないでしょう。花嫁登場の際に欠かせない音楽です。『結婚行進曲』にはワーグナーのものもありますが、こちらは悲劇の物語なので使用頻度は少ないようです。

番外編その2 表彰式限定

ヘンデル『見よ、勇者は帰る』。スポーツや様々な大会の表彰式には欠かせない音楽です。この楽曲はイギリス軍隊で表彰のための音楽と決められ、それが日本にも伝わったものです。今では世界で使用されています。

まとめ

お祝いの席に相応しい音楽を10曲選んでみました。みなさんも、華やかな席で聴く事が多い作品たちだったと思います。これら10曲だけでなく、お祝いの席に相応しい楽曲は数多く存在しています。取り合えず、それらを聴くためのきっかけになればと思います。

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