2020年は新型コロナの関係で在宅勤務となる人がずいぶん多くなりました。働き方改革とかで仕事のやり方も大きく変わってきています。
インターネットの普及で今やどこでも仕事が出来るようになりましたが、家で仕事するのは良いようですが、実は集中出来なかったり、職場での仕事とは勝手が違ったりと中々大変な面もある事でしょう。
そんな時に活躍してくれるのが音楽です。本音は仕事中は無音が最も良いのですが、かすかなBGMは集中を助けたり、休息を与えてくれたりもしてくれます。今回は在宅勤務に効果的な音楽を紹介したいと思います。
集中とリラックス
人間の脳は集中力が高まるとβ(ベータ)波が出ています。しかし、集中しすぎてβ波が出続けると脳に影響が出てくると言われています。休息が必要となるという事です。
そんな時には脳を休ませてくれるα(アルファ)波が出るようにするとリラックスできるようになります。
β波とα波が都合よく交互に出てくれればよいのですが、そうそう上手く脳波をコントロールするのは至難の業ですから、そこで音楽の力を借りるわけです。
クラシック音楽の利用例
例えば乳牛の厩舎にモーツァルトの音楽を流したら、牛乳の出が良くなったとの話を聴いたことがありませんか。
モーツァルトの音楽によって牛たちがリラックスして、乳の出が良くなったわけです。つまり、α波が有効に係わっているという事です。
この事は牛だけでなく人間にも応用できます。現代は音楽心理学もずいぶん発展してきました。集中する音楽やリラックスする音楽がピンポイントで分かるようになってきているのです。
クラシック音楽はなぜ効果的なのか
集中やリラックスをもたらす音楽の最も大切な事は、歌詞がない音楽を聴くことです。歌詞がある音楽はどうしても言葉に気を取られて、効果がありません。
その点、クラシック音楽は声楽曲を除いても数えきれないほどの音楽が溢れています。現代音楽などの頭が変になる作品を除いても、一生掛かっても尽きる事のない数があります。
また、クラシック音楽は数百年の間、聴き続けられてきた重みがあります。人間にとって必要だからこそ生き残ってきたものです。気付かないうちにα波やβ波の恩恵を受けて来たからこそ、聴き継がれてきたのです。
それから1曲1曲がそれなりの長さを持っています。ポップスのように5分で終わるような作品は少なく、集中やリラックスに適度な時間の作品が多いのです。
どんな音楽を聴けば良いのか
ここからがやっと本題です。クラシック音楽だからといって何を聴いても良いわけではありません。クラシック好きな人だったら、好きな作曲家を流しておけばそれなりの効果はあると思います。
しかし、集中力を高める音楽は、バロック音楽が一番です。これは音楽心理学の実験でも確かめられています。
バロック音楽の良いところは上品な音楽であることです。聴くことによって心持も違ってくる事でしょう。また、音量的な振幅の範囲が狭い事も大事な要素です。
バロック音楽ならば何でもいいわけではありません。声楽曲やオペラなど声が入るものは除いてください。声が入る作品は意味が分からなくても気になるもので却って邪魔になります。
暗い作品もNGです。集中力を増すどころか逆効果になってしまいます。
作曲家でいえばバッハ、ヴィヴァルディ、ヘンデル、パッヘルベル、クープラン、テレマン、スカルラッティなどを聴いて欲しいのです。バッハなんて1000曲も書いていますから、これらの人たちの作品で十年以上は大丈夫です。
リラックスはモーツァルト
人間の集中力は持って90分程でしょう。バロック音楽の間にモーツァルトのゆったりとした音楽を聴いて頭を休めてあげましょう。
無理にモーツァルトを聴くこともありません。ちょっとしたおやつを取るとか、子供やペットと遊んであげるのも良い休息になるでしょう。
15分ぐらいで十分です。またバロックを聴きながら集中して仕事に向かいましょう。何事もメリハリが十分です。
慣れてくれば自分なりの工夫が出来る
バロック音楽で集中力が出るのが分かってくれば、バロック音楽以外でもその環境を作る事が出来るようになってくるでしょう。
ベートーヴェンが好きな人はベートーヴェンでそれにふさわしい作品を選んでBGMに出来る事もわかってくると思います。
モーツァルトだって作品を選べばリラックスだけでなく集中に使う事だって出来ます。クラシック好きな人はその日の気分でバロック音楽から離れられます。
しかし、音楽を聴くことが重要ではなく、集中を高めるための方法ですのでくれぐれもその点をお忘れなく。
音楽ソースについて
音源をどうするかですが、今の時代は何もCDを買う必要はありません。YouTubeやクラシック専用の無料アプリが利用できますから、それを用いましょう。
勿論、CDをお持ちの方はそれをお使いいただきながら、無料の音源をプラスすれば聴く作品も多くなる事でしょう。毎日同じ音楽では飽きも生じてくると思いますから。
まとめ
在宅勤務は通勤する必要がない事がメリットですが、仕事へのスイッチの切り替えが上手くいかない人も多くいる事と思われます。そんな時にバロック音楽をBGMとして利用する事は助けになるかと思います。
気がついて見るとバロック音楽については一家言ウンチクを語れるぐらいのレベルになれるかもしれません。仕事にクラシック音楽を活用して貰って、クラシック音楽ファンになって頂ければ最高です。