NHK交響楽団で演奏したソリストたち【N響はやはり凄かった!ソリストたちの顔ぶれは超一流】

NHK交響楽団は日本を代表する世界的なオーケストラです。世界的なオーケストラですから、その演奏会で演奏してきたソリストたちも世界的に有名な音楽家が数多くいます。

日本の他のオーケストラでは招聘出来ないであろうソリストたちが、NHK交響楽団との共演をしてきました。これも予算的に充実しているオーケストラであるためです。

NHK交響楽団は共演したソリストのキャリアアップにもなるようなオーケストラにまで成長してきました。今まで共演してきた有名なソリストたちを紹介します。

NHK交響楽団と共演したソリストは世界的巨匠や注目を集めている人たちが数多く知られています。
音楽はお金とよく言われるが、これだけのソリストを呼べる事はN響の予算規模が大きいためなのだよ。

ソリストの選択や並びについて

1960年以降の「N響アーカイブス」の資料から抜き出したものですので、NHK交響楽団の演奏会全てを確かめたわけではありません。

しかし、基本的にNHK交響楽団の演奏会は映像を残しているはずですので、大きく影響を受けるものではないと思っています。

世界的に有名な演奏家だけを抽出しましたが、記録が膨大となるため、演奏曲目は初共演のものだけにしました。ご了承ください。

また、NHK交響楽団がオペラ伴奏のため、オーケストラ・ピットで演奏したものは除外しましたので、オペラ歌手たちの数は少なくなっています。

名前の表記は「姓、名」とし、順番は姓のあいうえお順にしています。姓の順に並んでいますので、検索する時は姓で探すと見つかり易いです。

ピアニスト

ピアニストは最も多く、これだけ多くの世界的なピアニストを呼んでいるとは思いませんでした。巨匠から若手の有望株まで幅が広いです。

アシュケナージ、ウラディーミル

共演年:1975、2000、2006
モーツァルト『ピアノ協奏曲第22番』

アックス、エマニュエル

共演年:1980、1982、1993、2001、2002
ショパン『ピアノ協奏曲第1番』

アラウ、クラウディオ(pf)

共演年:1965
ブラームス『ピアノ協奏曲第1番』

アリス・紗良・オット

共演年:2018
ラベル『ピアノ協奏曲』

アルゲリッチ、マルタ

共演年:1996
ショパン『ピアノ協奏曲第1番』

アントルモン、フィリップ

共演年:1991
ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第1番』

ウーセ、セシル

共演年:1988
ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第3番』

内田光子

共演年:1976、1979
シューマン『ピアノ協奏曲』

ヴァン・クライバーン

共演年:1969
ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第4番』
ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第2番』

オピッツ、ゲアハルト

共演年:1982、1992、1996、2002、2006、2015
ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第4番』

オルティーズ、クリスティーナ

共演年:1980、1982、1985、1988
バルトーク『ピアノ協奏曲第3番』

カツァリス、シプリアン

共演年:1985、1988、1994
リスト『ハンガリー幻想曲』他

ギーゼキング、ワルター

共演年:1952
ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第5番』「皇帝」

ギレリス、エミール

共演年:1957、1978
ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第4番』
チャイコフスキー『ピアノ協奏曲第1番』

クリダ、フランス

共演年:1982
リスト『ピアノ協奏曲第1番』

グリモー、エレーヌ

共演年:2004、2006、2013
シューマン『ピアノ協奏曲』

クリーン、ワルター

共演年:1977、1980、1983
ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第4番』
モーツァルト『ピアノ協奏曲第23番』
モーツァルト『ピアノ協奏曲第20番』

グルダ、フリードリヒ

共演年:1967、1969
ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第1番』

クロイツァー、レオニード

共演年:1952
ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第2番』

ケフェレック、アンヌ

共演年:1992、1995、1998
ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第4番』

ゲルバー、ブルーノ・レオナルド

共演年:1973、1980、1984、1996、2000、2003、2008
シューマン『ピアノ協奏曲』

ケンプ、ウィルヘルム

共演年:1965、1970
モーツァルト『ピアノ協奏曲第24番』

コラール、ジャン・フィリップ

共演年:1984、1991、1995、2007
ジョリヴェ『ピアノ協奏曲』「赤道協奏曲」

シフ、アンドラーシュ

共演年:1977、1981、1994
シューマン『ピアノ協奏曲』

シュミット、アンネローゼ

共演年:1981、1984
R・シュトラウス『ブルレスケ』
ラフマニノフ『パガニーニの主題による狂詩曲』

ゼルキン、ピーター

共演年:1981、1994、2003
モーツァルト『ピアノ協奏曲第9番』

ダン、タイ・ソン

共演年:1986
プロコフィエフ『ピアノ協奏曲第3番』

ツィマーマン、クリスティアン

共演年:1982
ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第4番』

ティボーデ、ジャン・イヴ

共演年:1980、2004、2007、2015、2017
ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第5番』「皇帝」

デ・ラローチャ、アリシア

共演年:1978、1984
ファリャ『スペインの庭の夜』

中村紘子

共演年:1960、1963、1966、1967、1968、1973、1974、1975、1976、1977、1978、1979
1980、1981、1982、1983、1984、1986、1988、1989、1991、1995、1997、2008、2009、2012
ショパン『ピアノ協奏曲第1番』

ピレシュ、マリア・ジョアン

共演年:1983、1992、2018
モーツァルト『ピアノ協奏曲第12番』

フィッシャー、アニー

共演年:1983、1985、1987
モーツァルト『ピアノ協奏曲第22番』

ブーニン、スタニスラフ

共演年:1986、1990
モーツァルト『ピアノ協奏曲第23番』
ショパン『ピアノ協奏曲第1番』

ブフビンダー、ルドルフ

共演年:1984、1990、2003、2007、2010、2013
ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第1番』

フレイレ、ネルソン

共演年:1978、1989、2003、2005
ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第2番』

プレトニョフ、ミハイル

共演年:1990、2003
チャイコフスキー『ピアノ協奏曲第1番』

ブレンデル、アルフレート

共演年:1974、1978、1985、1988
ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第1番』

ヘブラー、イングリート

共演年:1977、1980、1983、2001
モーツァルト『ピアノ協奏曲第17番』

ベネデッティ・ミケランジェリ、アルトゥーロ

共演年:1965
ラヴェル『ピアノ協奏曲』
リスト『ピアノ協奏曲第1番』

ベロフ、ミシェル

共演年:1996
シューマン『ピアノ協奏曲』

ポリーニ、マウリツィオ

共演年:1978、1981
ブラームス『ピアノ協奏曲第1番』

ラベック姉妹

共演年:1983、1993、2013
プーランク『2台のピアノのための協奏曲』

ラーンキ、デジュー

共演年:1975、1988
ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第5番』「皇帝」

ラン、ラン

共演年:2002
ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第3番』

リカド、セシル

共演年:1987
チャイコフスキー『ピアノ協奏曲第1番』

リヒテル、スヴャトラフ(pf)

共演年:1970
モーツァルト『ピアノ協奏曲第22番』
モーツァルト『ピアノ協奏曲第27番』

ルイサダ、ジャン・マルク

共演年:1993
ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第3番』

ルプー、ラドゥ

共演年:1987、1994
ブラームス『ピアノ協奏曲第1番』

レオンスカヤ、エリーザベト

共演年:2016
ベートーヴェン『ピアノ協奏曲第3番』

ロジェ、パスカル

共演年:1985、1995
サン・サーンス『ピアノ協奏曲第2番』

ワッツ、アンドレ

共演年:1994、2000、2004
メンデルスゾーン『ピアノ協奏曲第1番』

ワン、ジャン

共演年:2000、2006、2007、2008、2014
ブルッフ『コル・ニドライ』

ギーゼキング、グルダ、ケンプ、アシュケナージ、アラウ、ミケランジェリ、アルゲリッチ、リヒテル、ポリーニなど巨匠が多いです!
これでも随分と選択の幅を絞った結果だから、世界的ソリストはもっと多いのだよ。それにしてもビッグネームが多いね。

ヴァイオリニスト

ヴァイオリニストも世界的な演奏家が数多く登場しています。素晴らしいです。

カントロフ、ジャン・ジャック

共演年:1979、1982
サン・サーンス『ヴァイオリン協奏曲第3番』

ギトリス、イヴリー

共演年:1995、1996
ベートーヴェン『ヴァイオリン協奏曲』

クレメル、ギドン

共演年:1977、1986
チャイコフスキー『ヴァイオリン協奏曲』

五嶋みどり

共演年:1987、2002、2015
ヴィニャフスキ『ヴァイオリン協奏曲第1番』

シャハム、ギル

共演年:1991、2000、2015、2019
シベリウス『ヴァイオリン協奏曲』

シュヴァルベ、ミシェル

共演年:1964
グラズノフ『ヴァイオリン協奏曲』

シェリング、ヘンリク

共演年:1984
ベートーヴェン『ヴァイオリン協奏曲』

ズーカーマン、ピンカス

共演年:1973
メンデルスゾーン『ヴァイオリン協奏曲』

スターン、アイザック

共演年:1953、1967、1986
モーツァルト『ヴァイオリン協奏曲第3番』
ブラームス『ヴァイオリン協奏曲』
ベートーヴェン『ヴァイオリン協奏曲』

スーク、ヨセフ

共演年:1966
ドヴォルザーク『ヴァイオリン協奏曲』

諏訪内晶子

共演年:1989、1991、1995、2000、2002、2008、2012、2013、2015、2017、2018
パガニーニ『ヴァイオリン協奏曲第1番』

チョン、キョン・ファ

共演年:1989
ベートーヴェン『ヴァイオリン協奏曲』
ブラームス『ヴァイオリン協奏曲』

トレチャコフ、ヴィクトル

共演年:1984
シベリウス『ヴァイオリン協奏曲』

パールマン、イツァーク

共演年:1976
パガニーニ『ヴァイオリン協奏曲第1番』

ハーン、ヒラリー

共演年:2005
プロコフィエフ『ヴァイオリン協奏曲第1番』

ヘッツェル、ゲルハルト

共演年:1985
バルトーク『ヴァイオリン協奏曲第2番』

ボベスコ、ローラ

共演年:1981
ビュータン『ヴァイオリン協奏曲第5番』

マイヤース、アン・アキコ

共演年:1989、1996
ラロ『スペイン交響曲』

ミンツ、シュロモ

共演年:1990
ベートーヴェン『ヴァイオリン協奏曲』

ムローヴァ、ヴィクトリア

共演年:2013
ショスタコーヴィチ『ヴァイオリン協奏曲第1番』

ムター、アンネ=ゾフィー

共演年:1982、1984
モーツァルト『ヴァイオリン協奏曲第4番』

ムター、五島みどり、クレメル、シェリング、シュターン、パールマンなど世界的名手が共演してきたのですね。
ヴァイオリニストもここに挙げたのはほんの一部の人だけなんだ。共演した一流演奏家はもっと多いのだよ。

ヴィオリスト

流石にヴィオラ専門でやっている演奏家は少ないので2名だけ挙げました。日本の誇る今井信子も世界的ヴィオリストです。

今井信子

共演年:1971、1972、1978、1982、1993、1996、1998
別宮貞雄『ヴィオラ協奏曲』

バシュメット、ユーリ

共演年:1990
ブラームス(ベリオ)『ヴィオラ協奏曲』
シュニトケ『ヴィオラ協奏曲』

チェリスト

チェリストも数は少ないですが、世界的なチェリストばかりです。

シフ、ハインリヒ

共演年:1979、1984、1990
ハイドン『チェロ協奏曲第1番』
サン・サーンス『チェロ協奏曲第1番』

シュタルケル、ヤノーシュ

共演年:1993
ドヴォルザーク『チェロ協奏曲』

ハレル、リン

共演年:1985、1987
ハイドン『チェロ協奏曲第2番』

フルニエ、ピエール

共演年:1954、1968
ドヴォルザーク『チェロ協奏曲』

マイスキー、ミーシャ

共演年:1986、1988、1990、1992、1995
ハイドン『チェロ協奏曲第1番』

ロストロポーヴィチ、ムスティスラフ

共演年:1965、1995
ドヴォルザーク『チェロ協奏曲』

木管楽器

木管楽器奏者はオーケストラとの協奏曲が少ない事もあり、人数は少ないです。ですが、ビッグネームばかり並んでいます。

ストルツマン、リチャード

共演年:1988、1995
コリリャーノ『クラリネット協奏曲』

ゴールウェイ、ジェームズ

共演年:1976、1982
モーツァルト『フルートとハープのための協奏曲』

シェレンベルガー、ハンスイェルク

共演年:1985、2008
モーツァルト『オーボエ協奏曲』

ホリガー、ハインツ

共演年:1970、1979
リヒャルト・シュトラウス『オーボエ協奏曲』

ライスター、カール

共演年:1994
クルーセル『クラリネット協奏曲』

金管楽器

ダム、ペーター

共演年:1986
シェック『ホルン協奏曲』

ソプラノ歌手

ソプラノ歌手も数は少ないですが、錚々たる顔ぶれです。NHK交響楽団がオペラの伴奏のためオーケストラ・ピットに入った分は除いてあります。

テ・カナワ、キリ

共演年:1985
モーツァルト、シャルパンティエ、グノーなどのアリア

トモワ・シントウ、アンナ

共演年:2005,2007
ヴェルディ、マスカーニ、プッチーニ等

ヘンドリックス、バーバラ

共演年:1993、1995
モーツァルト 歌曲集

ポップ、ルチア

共演年:1984、1986
R・シュトラウス『4つの最後の歌』

マティス、エディット

共演年:1974
R・シュトラウス『最後の4つの歌』

バリトン歌手

声楽家は少ないので、バリトン歌手も2人だけです。ソプラノ歌手にも書きましたが、NHK交響楽団がオペラの伴奏のためオーケストラ・ピットに入った分は除いてあります。

フィッシャー・ディースカウ、ディートリヒ

共演年:1960、1977
ウォルフ『ゲーテの詩による歌曲』
マーラー『さすらう若人の歌』

プライ、ヘルマン

共演年:1993
シューベルト 歌曲集

ざっと挙げただけでも、ピアニスト53名、ヴァイオリニスト21名、ヴィオリスト2名、チェリスト6名、木管楽器5名、金管楽器1名、ソプラノ5名、バリトン2名の計95名でした。
共演の断トツ1位は中村紘子だった。1年の内、複数回の共演もあり、回数でいうとその数倍はあると思われるな。

まとめ

NHK交響楽団と共演してきた有名なソリストたちを挙げてみました。ここに挙げただけでも100人近くになります。世界の巨匠から期待の若手まで、様々なソリストを呼んできました。

日本のオーケストラでこれだけの顔ぶれを呼べるのは、NHK交響楽団しかありません。年間予算が多いだけでなく、NHK交響楽団の実力が世界レベルになったおかげです。

今後も、我々が期待するソリストとの共演を楽しみにしています。放送オーケストラですから、生で聴けなくてもテレビでの放送で視聴できる楽しみもあります。

otomamimeには指揮者編もあります。時間のある方はどうぞご覧ください。

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