
イギリスのクラシック音楽専門誌『グラモフォン』が主催するアワード、「グラモフォン・クラシカル・ミュージック・アワード2020」の「オーケストラ・オブ・ザ・イヤー」部門に、NHK交響楽団がノミネートされました。
今回ノミネートされたのは全10団体で、欧米の有力オーケストラとともに、NHK交響楽団も含まれています。日本のオーケストラがノミネートされるのは今回が初めてです。
グラモフォン・クラシカル・ミュージック・アワードとは
イギリスのクラシック音楽専門誌の『グラモフォン』が毎年実施している賞の事です。クラシック音楽界で最も権威のある賞のひとつで、年間の優れたパフォーマンスに与えられます。全部で10部門あります。
主な部門
「オーケストラ・オブ・ザ・イヤー」
「レコード・オブ・ザ・イヤー」
「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」
「ヤング・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」
「レーベル・オブ・ザ・イヤー」
これら各々のアワードは『グラモフォン』誌の批評家などを中心に、放送局や音楽業界のさまざまなメンバーによって選考委員が構成され、受賞者が決定されます。
ただし、10部門の中で「オーケストラ・オブ・ザ・イヤー」だけは、ノミネートされたオーケストラを一般投票によって最終決定します。
オーケストラ・オブ・ザ・イヤー
N響のノミネートは「オーケストラ・オブ・ザ・イヤー」で、過去12か月間に優れたアルバムをリリースしたオーケストラに与えられる賞です。欧米の有力オーケストラと並んでN響も含め10オーケストラがノミネートされました。
ノミネートされた10オーケストラを挙げておきます。
エセル・スマイス:歌劇『海難者たち』
サカリ・オラモ指揮
ベートーヴェン:『交響曲第5番』
テオドール・クルレンツィス指揮
ブラームス:『交響曲第3番』
エドワード・ガードナー指揮
ヴァインベルグ:『交響曲第21番』「カディッシュ」
ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)、ミルガ・グラジニーテ=ティーラ指揮
ベートーヴェン:『ピアノ協奏曲第2番』
クリスティアン・ベザイデンホウト(ピアノ)、パブロ・エラス・カサド指揮
ジョン・アダムス:『ピアノ協奏曲』「悪魔は全ての名曲を手にしなければならないのか?」
ユジャ・ワン(ピアノ)、グスターボ・ドゥダメル指揮
ワーグナー:楽劇『神々の黄昏』より「ジークフリートの葬送行進曲」
パーヴォ・ヤルヴィ指揮
ラヴェル:『ラ・ヴァルス』
アレクサンドル・ブロック指揮
ラフマニノフ:『ピアノ協奏曲第3番』
ダニール・トリフォノフ(ピアノ)、ヤニック・ネゼ=セガン指揮
ベートーヴェン:『バイオリン協奏曲』
クリスティアン・テツラフ(ヴァイオリン)、ロビン・ティチアーティ指揮
これら10オーケストラの演奏を聴くことができます。
『グラモフォン』のWEBページはこちら
投票に参加しよう
「オーケストラ・オブ・ザ・イヤー」は日本からも投票できます。ノミネートされた曲を聴いて投票してみましょう。
初めて日本のオーケストラがノミネートされたのですから、N響に入れてほしいところですが、それはご自分の判断で。
締め切りは2020年9月7日までです。結果は10月6日に発表されます。
まとめ
『グラモフォン』の「オーケストラ・オブ・ザ・イヤー」に日本で初めてN響がノミネートされたというだけで快挙だと思います。ようやく極東のクラシック音楽も世界に認めらた事に一先ず拍手を送ります。