イギリス・ガーディアン紙

イギリスの有名新聞『ガーディアン』が選んだ、「世界最高のコンサートホール」を紹介します。このランキングに挙げられているコンサートホールは、そこで音楽を聴いたほとんどの方が音響がいいと納得されているホールばかりが挙げられています。

良いホールの条件の第1は見た目の美しさ、第2位は残響の適度さ、第3は椅子の座り具合、そして最後にアクセスの良さが挙げられます。取り上げたランキングはそれらの条件を満たしているホールで、ミシュランでいえば三ツ星が与えられるようなコンサートホールです。

皆さんもどうぞ第1位を予想して読み進めてください。納得するコンサートホールばかり登場してきますが、果たしてランキング第1位はどのホールになるでしょうか。もう一つ、ランキングには日本のコンサートホールも含まれています。それも気になりますね。

日本のホールもランキングされているんですって!!
どのホールが登場するのか楽しみじゃの!!

第10位 サラサンパウロ

サラサンパウロ

所在地:ブラジル、サンパウロ
開業年:1999年
座席数:1498席
タイプ:シューボックス型

1999年に廃駅を活用して建てられました。現在でも電車は運転されているので、その振動が伝わらないように設計・建築されたという事です。ウィーンのムジークフェラインのような美しいコンサートホールであり、音響効果も世界屈指を目指して建設されました。

廃駅をコンサートホールにしてしまうなんて驚きです!!
電車の振動が伝わらないように建設された事も驚きじゃ!!

第9位 東京オペラシティコンサートホール・タケミツ メモリアル

東京オペラシティコンサートホール・タケミツ メモリアル

所在地:日本、東京都
開業年:1997年
座席数:1632席
タイプ:シューボックス型

入場しての第1印象派は、天井が高いという事です。そして大胆な変形ピラミッド型になっています。天窓もあって、自然光が差し込むようにもなっています。木をふんだんに使っていて落ち着きを感じさせます。現代の最新音響技術を用いて作られています。

日本のコンサートホールがヨーロッパに認めてもらえるなんて最高です!
このホールの響きの良さは国宝級じゃ!!

第8位 シベリウスホール

シベリウスホール

所在地:フィンランド、ラハティ
開業年:2000年
座席数:1250席
タイプ:シューボックス型

現代的なイメージで作られたコンサートホールです。音響を第1に考えて作られました。木材がふんだんに使われ、ホールの容積に比較して座席数が少なく、その事が余計に音響効果に優れた要素になっています。シューボックス型の典型的コンサートホールです。

第7位 フィルハーモニー・ド・パリ

フィルハーモニー・ド・パリ

所在地:フランス、パリ
開業年:2015年
座席数:2400席
タイプ:ワインヤード型

外観も近未来的な感じですし、ホール内も全てが曲線で作られていて、直線構造が見られない、コンサートホールとは思えない雰囲気になっています。建築士の独自性・発想力が驚異的!素晴らしい音響設備を整えた大ホールはハイテク建築の金字塔です。

第6位 クライストチャーチ・タウンホールオーディトリアム

クライストチャーチ・タウンホールオーディトリアム

所在地:ニュージーランド、クライストチャーチ市
開業年:1972年
座席数:2584席
タイプ:ワインヤード型

ステージを中心に円形的に客席が取り囲んでいる形状をしています。視覚的効果は抜群です。反響板がまた独特の形をしていて、このホールはどんな音がするのか、とても興味があります。正面のパイプオルガンもとても綺麗で、コンサートホールとして見事な出来です。

第5位 ベルリン・フィルハーモニーホール

世界一のオーケストラ『ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団』

所在地:ドイツ、ベルリン
開業年:1963年
座席数:2440席
タイプ:ワインヤード型

外観からして特殊な形態で外からでも楽しめます。ホール内部は初めてワインヤード型として作られた、当時では斬新なホールでした。ステージの後方に聴衆を入れるなどの発想は、建築家の独創性が如何なく発揮されています。音響面では独特の反響板などの工夫を凝らしています。

世界一のオーケストラ、ベルリン・フィルの本拠地です!!
ここからワインヤード型が広がっていったのじゃ!!

第4位 ウィーン学友協会大ホール(ムジークフェライン)

ウィーン学友協会大ホール(ムジークフェライン)

所在地:オーストリア、ウィーン
開業年:1870年
座席数:1680席
タイプ:シューボックス型

「黄金のホール」と呼ばれ、音響が世界一とも言われるコンサートホールです。壁や柱の彫刻には様々な彫刻が彫られており、全て金箔が張られています。このホールを世界一に挙げる人も多くいると思います。誰しもが一度は聴きに行きたいホールの一つです。

ニューイヤーコンサートで有名なホールです!!
ウィーン・フィルの本拠地じゃ!!

第3位 ブリッジウォーターホール

ブリッジウォーターホール

所在地:イギリス、マンチェスター
開業年:1996年
座席数:2341席
タイプ:シューボックス型とワインヤード型を合わせたもの

ホール外観も素晴らしい作りで記念写真にピッタリの場所です。ホール内部はシューボックスとワインヤードのいいとこ取りをした作りになっています。とても綺麗なホールで、日本のサントリーホールに似た感じです。ステージ奥のオルガンもカッコいいです。

第2位 ボストンシンフォニーホール

ボストンシンフォニーホール

所在地:アメリカ、ボストン
開業年:1900年
座席数:2625席
タイプ:シューボックス型

シューボックス型として非常に優れた音響効果を持ったホールです。1900年に建てられたホールですが、座席による音響の変化があまりなく、残響2秒という優れた結果が出ています。ステージ奥のパイプオルガンのパイプの並びも独特で、歴史を感じさせる素晴らしいコンサートホールです。

このコンサートホールは世界3大ホールの一つです!!
他の2つはムジークフェライン、コンセルトヘボウじゃ!!

第1位 カルチャー・コングレスセンター・コンサートホール

カルチャー・コングレスセンター・コンサートホール

所在地:スイス、ルツェルン
開業年:1998年
座席数:1840席
タイプ:シューボックス型

ホール内の壁が全て白色で塗られていて、ステージや座席の茶色と相まって、不思議な雰囲気を持っています。白色なのでホールの全体が明るいイメージに包まれ、ステージ真上の反響板と強いコントラストを醸し出しています。残響豊かなホールとして知られています。

壁が白いホールを初めて見ました!!
このホールの最大の特徴じゃ!!

まとめ

『ガーディアン』が選んだ、「世界最高のコンサートホール」を見てきました。古い歴史あるコンサートホールから最近のコンサートホールまで様々でしたが、一番のポイントはどのホールも音響が良い事です。コンサートホールですから、当然な事です。

視覚的印象も大事な事が良く分かりました。最近のコンサートホールはワインヤード型が主流ですが、座席数をある程度確保しつつ、音響と視覚的印象を両立させるには、最適なのでしょう。このような素晴らしいコンサートホールで音楽を聴いてみたいものです。

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