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独学でバイオリンを作った男

バイオリニストを夢見る息子や娘がバイオリンを欲しがったとして、あなたならどうしますか?
初心者用のバイオリンならまだしも、本格的にバイオリニストを目指す演奏家が持つバイオリンは超高額です。そんなバイオリンを簡単に買い与えてあげれればそれほど簡単で素晴らしい事はないのかもしれませんが、それほどの費用を捻出できない人の方が圧倒的に多いです。

ストラディバリウスやグァルネリのような歴史的な楽器は安くても数百万、高いものであれば数億円もする代物です。99.9%の人間はそんな高額な楽器を買ってあげる事は不可能と諦めてしまうのではないでしょうか。しかし、スヴェトザール・ボグダノフスキー氏は諦めませんでした。

ストラディバリウスを買うお金がなくても俺は…。息子のため独学でバイオリン制作を学び、ストラディバリウスのような名器を作ってしまったのです。そんな世界的に認められるようなバイオリンメーカーとなった奇跡のような実話をご紹介したいと思います。

息子のため、最高のバイオリンを作ろうと奔走した男はどのようにして世界的な名声を獲得するに至ったのでしょう!お楽しみください。

息子の為の一本のバイオリン

バイオリン
日本人には全く馴染みのない国である、北マケドニアで希代のバイオリン職人は産声をあげる事になります。スヴェトザール・ボグダノフスキー、彼はバイオリンに興味を示す当時7歳の息子に一本のバイオリンを制作しました。

35年前、息子に高額なバイオリンを買ってあげる事ができなかった彼は、なんと独学でバイオリンを制作する事を考え付くのです。何とかして息子の夢を応援したい彼が生み出した一本のバイオリンが、奇跡の始まりとなったのです。

夢の為の最高のバイオリンを…。

stradivarius
ボグダノフスキーは息子のため、バイオリンを独学で制作する事になるのですが、彼が目指したのはストラディバリウスやグァルネリに勝るとも劣らない品質を持つバイオリンでした。演奏技術で負けるのは仕方がない、しかし楽器のせいで息子の夢に蓋をしてしまう事だけは認めませんでした。

独学でバイオリン制作を始めたボグダノフスキーは、偉人ともいえるバイオリン職人たちの作品を研究・模倣し、息子のために最高のバイオリンを生み出す事にその心血を注ぐのです。そして、その努力は認められ、ただの素人だった彼がバイオリン職人として様々な賞を受賞します。

クレモナのバイオリンを超える

イタリア クレモナの街
賞を受賞するまでに高品質なバイオリンを作れるようになったボグダノフスキーが特筆して誇っている賞があります。それは世界的にも名をはせるクレモナのバイオリン職人のバイオリンを凌駕して獲得したイタリアの大会の賞でした。

クレモナとは

クレモナは、人口7万人ほどの本当に小さな町である一方、ストラディバリやグァルネリが工房を構え、数多くの歴史的名器を生み出した土地として知られます。ストラディバリの時代から300年以上が経過した今でも、クレモナには多くのバイオリン工房が軒を連ねる、クラシック好きなら知らぬ者のいない、バイオリンの聖地です。

夢のバイオリンのお値段は

ストラディバリウス
ボグダノフスキーが息子をきっかけに制作したバイオリンも今では世界中で販売されています。日本での知名度は非常に低いですが、一艇60万円ほどで販売されていて、その音色に魅了されたファンは少なくありません。

ボグダノフスキーのバイオリンを愛用する演奏家

彼のバイオリンを愛用する一流の演奏家としてレイチェル・バートン・パイン、ロバート・ラカトシュやヨニアン・イリアス・カデシャなどがいます。

独学で世界が認めるバイオリンを作った男の現在

独学でバイオリンを作った男
バイオリン制作に専念できるように仕事も辞め、現在はバイオリン職人として活動しているそうです。そして奥様も彼の新たな仕事に賛同し、共にバイオリンを制作しているのだとか!

既に700以上のバイオリンを生み出し、中には非常に完成度の高いグァルネリのレプリカもあるそうです。

ボグダノフスキーの息子はどうなったのか

ボグダノフスキー氏にはバイオリン制作のきっかけを作った息子さんの他にもう一人娘さんがいらっしゃいます。日本国内ではほとんど情報が入ってこないですが、本国ではなんと二人とも著名なバイオリニストに成長しているそうです。

まとめ

息子のためにバイオリン職人になってしまった男の奇跡の実話はいかがだったでしょうか。日本での知名度は本当に低くくまだまだ情報が少ないですが、外国では大きな称賛を受けるバイオリンメーカーに成長していると言うのだから驚きです!

今後日本でもその知名度を上げていく可能性は大いにあるのでぜひ注目してみてください。

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