世界的女性ピアニスト10選【2021年】絶対一度は聞きたい女性ピアニストたち

ピアニストは性別に関係なくなれる職業です。音楽史を見てきても女性が職業として進出した最初の楽器はピアノでした。ピアニストは18世紀から男女関係なく、同等の扱いをされています。

21世紀になった現在もその事は変わりません。女性ピアニストの活躍は目を見張るものがあります。コンクールでも優勝していますし、その数においても増えてきている状況です。

美しさも兼ね備えたピアニストも多くいます。勿論、実力を伴っている事が大前提です。そんな素敵なピアニストを10人紹介したいと思います。聴き易いように小品を選びました。それぞれの個性を楽しんでください。

美しさもさることながら、みんな演奏が素晴らしいです。テクニックあるピアニストが増えましたね。
今ではテクニックのないピアニストは生き残れない時代なのだよ。その点、この10人は凄い!

アリス=紗良・オット

1988年生まれ、独・ミュンヘン出身のピアニスト。父はドイツ人、母は日本人。ピアニストのモナ=飛鳥・オットは妹。人気のあるピアニストです。彼女はいつもはだしで演奏します。

2019年、「多発性硬化症」という難病になった事を告白。心配されましたが、その後も演奏は続けているようです。同年、9月にはベルリン・フィルデビューを果たしました。病気の影響はなかったようです。

ずっと注目していたピアニストでしたので、ベルリン・フィルデビューは素直に嬉しいです。病気の事が気になりますが、無理せず大ピアニストへの道を歩んでほしいです。

ソン・ヨルム

1986年生まれの韓国人ピアニスト。第13回ヴァン・クライバーン国際コンクールでは辻井信行が優勝しましたが、彼女は銀メダルでした。

2011年、第14回チャイコフスキーコンクールで第2位。メジャーレーベルのDeccaと契約している国際的ピアニストです。

演奏を聴いてもらうと分かるように実にパワフルで、テクニックに優れています。今後も目を離せないピアニストです。

アナスタシア・フプマン

1988年生まれのロシア人ピアニスト。基本的にショパン弾きですが、ベートーヴェンも悪くないです。彼女は自身のYouTubeサイトを持っていて、様々な動画をアップしています。

今の時代、音楽家も積極的に映像を提供する時代なのですね。彼女の動画を見ていて気になった事があります。彼女は演奏するピアノメーカーを決めていないのです。

この動画はYAMAHAですし、他の動画ではFAZIOLI、AUGUST FORSTER、Bösendorferなど複数のピアノを使っています。ピアニストとしては異色です。「弘法筆を選ばず」のタイプなのでしょうか。

カティア・ブニアティシヴィリ

1987年生まれのジョージア出身のピアニスト。奔放な解釈と、繊細な表現が彼女の人気の理由かと思います。そのために評論家も賛否両論の評価に分かれる事もあります。

しかし、それは彼女が如何に突っ込んだ演奏をしているかの証でもあるのです。彼女の感じるままに演奏してくれることが、ファンにとっては嬉しい事なのです。

時々、コンサートではきわどい衣装に驚かされますが、テクニックも音楽性にも恵まれた個性派ピアニストの今後は楽しみで仕方がありません。

ヴァレンティーナ・リシッツァ

1973年、ウクライナ生まれのピアニスト。現在はアメリカを本拠地として活躍しています。彼女のYouTubeチャンネル「ValentinaLisitsa」の登録者は60万人を超えるそうです。

現代のピアニストは超絶技巧を持つことが当たり前のようになっていますが、彼女のテクニックも物凄いものがあります。恐ろしいと形容されるほどの指使いです。

彼女はYouTubeから生まれたスターです。前述した彼女のチャンネルから瞬く間に人気を博し、今では世界の愛好家をうならせるまでになりました。

ユジャ・ワン

1987年生まれの中国人ピアニスト。ミニスカートやボディコンの衣装で物議を醸す事がしばしばあります。やりたい放題やっているピアニストです。彼女は美人ピアニストなのという質問が来そうですが、私の好きなピアニストなのでねじ込みました。

しかし、彼女にはテクニックはあるし、音楽性も優れています。その大胆な演奏には驚かされるはずです。まさに新世代ピアニストというべき逸材!

彼女のアンコールでは必ずといっていいほどモーツァルト『トルコ行進曲』の編曲バージョンが弾かれます。今後も彼女の動向には目が離せません。

ローラ・アスタノヴァ

1985年生まれのウズベキスタン人ピアニスト。ピンヒールとオートクチュールの衣装で演奏する事で知られています。

音楽を聴きに来る人もいれば、服装を見に来る人もいて当然と語る彼女。だから、衣装にも気を配っているそうです。女性の武器も使っているという事ですね。

繊細かつ大胆な素晴らしい演奏を聴かせる様は、外見だけに気を配っているわけではない事を如実に物語っています。

オルガ・イェグノヴァ

1984年ラトビア生まれのピアニスト。日本ではまだあまり知られていないピアニストではないでしょうか。ラトビアとイギリスで学んだ後に、デビューしました。

彼女もYouTubeでの人気の方が高いようです。YouTubeで有名になって世に出るのが普通の時代になってきました。

動画のシューベルトの『即興曲第3番』の演奏はなかなか素敵です。穏やかな曲ですが、情熱的な部分も秘めています。それを上手く弾いています。

オルガ・シェプス

1986年モスクワ生まれのピアニスト。こちらのオルガはシェプスの方です。現在はケルンに在住し、主にヨーロッパで活躍しています。

彼女は基本ショパン弾きですが、チャイコフスキーやシューベルトのアルバムも出しています。

この動画のショパン『バラード第1番』の演奏も惹かれるものがあります。広がりと開放感を合わせもったい輝かしいショパンです。

長富彩

最後は日本人で締めたいと思います。1986年生まれの日本人ピアニスト。「ながとみあや」さんです。東京音楽大学付属高校を卒業後、ハンガリーのリスト音楽院で研鑽を積みました。

コンクールなど見向きもせずに演奏会を中心にやってきたようです。こういったピアニストは最近少なくなってしまいました。

この動画はショパン『愛の夢第3番』ですが、甘く切なく、丁寧に演奏している事が伝わってくる上品なショパンになっています。

皆さん、それぞれにいい演奏を聴かせてくれています。弾いている表情もいいですね。
アルゲリッチクラスの後を追うピアニストたちなのだ。感動して当然だよ。

まとめ

世界で活躍する10人の女性ピアニストたちの演奏を集めてみました。美しいだけでなく、皆さん実力があって、聴きごたえがあります。

なるべく小品で実力が分かるものを集めたつもりです。曲目が重ならないようにもしていますから、飽きずに聴いてもらえると思います。

今回紹介した10人の中で5人が以下の記事で紹介されています。お時間がありましたらこちらもご覧ください。

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